JP2-5 Judgeの7大「資質」⑤説明責任と透明性向上

審査結果に不満を持つオーナーやブリーダー、出陳者がいるとするなら、それはJudgeが「説明責任」を十分に果たさず、審査の「透明性向上」に努めていない結果であると自らを戒める必要があります。

もちろん、Judgeが「説明責任」を十分に果たし,審査の「透明性向上」に最大限配慮することを通じてオーナーやブリーダー、出陳者の理解と納得を得る努力を最大限に尽くしても、「バカヤロ~!」と審査結果に不満をぶちまける出陳者がいるかもしれませんが、それは極めて例外であり、不満の原因、クレームを付ける端緒はやはりJudgeが「説明責任」を十分に果たさず、「透明性向上」に努めていないことにあると言えるでしょう。

超一流Judgeを目指すなら、独り善がりに陥ることなく、出陳者から「どう見え」「どう映り」「どう思われるか」まで念頭において審査することが求められ、自分の中で審査のあり方について繰り返し自問自答しながら研究しなければならないと言えます。

そうすれば少なくとも、審査結果にクレームや不満を言ってくるようなことはなくなるはずです。

「説明責任」と四字熟語で書くと具体的に何をどうすればいいか思い付かないということであれば、「出陳者の理解と納得を得る努力を念頭に審査の手法を工夫し丁寧な説明を心がける」と言い換えてもいいでしょう。

審査時間が極めて短く限られているとは言え、知恵と工夫次第で一連の審査の流れの中でスムーズに取り入れることはいくらでも可能であり、それができてこそ超一流Judgeへの道が拓かれるというものです。

出陳者の立場から言えば、Judgeの手さばきや目線を丹念に追えば、そのJudgeがどこをどうチェックしているか手に取るように分かります。

JudgeはJudgeとしての「説明責任」を果たす責務があり、「説明責任」を避けたり「説明責任」から逃れようとしたりしてはなりません。

同時に「説明責任」をしっかり果たすことが審査の「透明性向上」につながることを認識する必要もあります。

たとえTICA Judging Programに参加する段階で 「資質」として欠けていたとしても、Traineeの間にしっかり叩き込んでおかねばならないと言えるでしょう。

いつまで経っても「説明責任」を果たせず、審査の「透明性向上」もできずに、出陳者からクレームや不満の声が出るようでは超一流どころか、一流Judgeへの道も閉ざされます。

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