JP2-1 Judgeの7大「資質」①公平性を保つ

Judgeの「資質」として欠かせないものは何か?

何が欠けると大きな問題を引き起こすか?

こうした視点で考えた時、何と言っても一番に来るのは「公平性」でしょう。

誰の猫か? どのブリーダーの猫か? どこのクラブ員の猫か?に左右されて審査しない--。

偏らず、依怙贔屓せず、その猫自身を見て審査するという原理原則は「公平性」を担保するためであり、「公平性」なくしてキャットショーの信用と信頼は成り立たないことは誰の目にも明らかなはずです。

ところが、実際はこの「公平性」が蔑ろにされたり軽視されたりすることが往々にしてあることは多くのRegionメンバーが認めるところではないでしょうか。

超一流Judgeを目指すからには「公平性」を絶対の大義として自分の胸に刻み、ともすれば揺らぎかねない弱さを跳ね除けなければなりません。

「公平性」を欠く審査をすることほどJudgeとして、また人として恥ずかしい行為であること、また「公平性」を欠く審査をしてそれを出陳者に見抜かれ軽蔑の眼差しで見られることほど恥ずかしいことはないことを自らに戒め続ける必要があります。

人間というのは恐ろしいもので、ウソや犯罪と同じように、一度「公平性」に欠ける審査をすれば、「一度も二度も同じよね」と自分を甘やかし、そのうち「公平性」に欠ける審査を何度来り返しても何も思わなくなってしまいます。

自分が所属するクラブ員の猫だろうが、お世話になったブリーダーの猫だろうが、スポンサーのJudgeの猫だろうが、猫だけを見て審査できなければなりません。

逆にどれだけ嫌いで意見が合わなくて対立しているオーナー/ブリーダーの猫であっても、猫だけを見て審査し、ベストにすべきはベストにすることができなければなりません。

自分に「公平性」の観念がしっかり根付いているかどうかは、お世話になった人、懇意の人の猫を思い浮かべながら「その猫が良ければ良い成績、悪ければ悪い成績をつけることができるか?」という思考訓練を繰り返せば自ずと結論は出るでしょう。

同時に仲の悪い人、意見の合わない人、対立する人の猫を思い浮かべながら「その猫が良ければ良い成績、悪ければ悪い成績をつけることができるか?」「ベストにできるか?」という思考訓練を重ねれば自分の本心/本音と対峙できるはずです。

徹底的に繰り返し自問自答による思考訓練を重ねることで、自分に「公平性」がどこまであるかがはっきりしてくることでしょう。

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